
僕自身、植田ショックもトランプ関税ショックも経験済みです。FIREを目指すなら「いつか来る20%下落」を当然視するくらいがちょうどいいと思っています。
目次
下がるのが異常なんじゃない。“20%下がる”のが普通
株価って、順調に右肩上がりに見えることもありますが、
実は定期的に「20%以上下落」していることをご存知でしょうか?
FIREを目指す人や長期投資をしている人なら、むしろそれを前提にしておくことが大切です。
「滅多に起きない出来事」ではなく、「5年に1回は起こる当然の現象」だと割り切っておきましょう。
僕自身も過去に2度、ハッキリした下落を体感しています。
- 植田ショック(2023年末):日銀の政策修正で円高&米株下落。オルカンも10%以上一時的に調整。
- トランプ関税ショック(2025年):日米の通商問題をきっかけに一気に25%以上の下落。



暴落を「想定外」として扱うと、いざという時に耐えられません。僕は最初から“想定内”にしています。
歴代の20%超下落を“一覧”で確認してみよう
ここで、S&P500をベースにした20%超の下落(ベアマーケット)の一覧を見てみましょう。
表を見ると分かる通り、5年に1回以上のペースで発生しています。
年 | 下落率(概算) | 主な要因 |
---|---|---|
1929 | -83% | 世界恐慌開始 |
1930 | -30% | 継続的な恐慌 |
1931 | -45% | デフレ・信用収縮 |
1932 | -52% | 銀行破綻と不況 |
1933 | -20% | 経済回復遅れ |
1937 | -38% | 景気後退 |
1939 | -31% | 第二次大戦前の不安 |
1940 | -25% | 欧州戦争拡大 |
1946 | -26% | 戦後インフレ |
1957 | -20% | 景気後退 |
1962 | -28% | キューバ危機・成長鈍化 |
1966 | -22% | 金融引き締め |
1969 | -36% | ベトナム戦争・インフレ |
1973 | -17% | オイルショック① |
1974 | -32% | オイルショック② |
1981 | -24% | 金利高・景気後退 |
1987 | -33% | ブラックマンデー |
1990 | -20% | 湾岸戦争・景気後退 |
2000 | -10% | ITバブル崩壊① |
2001 | -13% | ITバブル崩壊② |
2002 | -23% | ITバブル崩壊③ |
2008 | -38% | リーマンショック① |
2009 | -25% | リーマンショック② |
2011 | -19% | 米国債格下げショック |
2018 | -20% | 米中摩擦・FRB利上げ |
2020 | -34% | コロナショック |
2022 | -25% | インフレ・金利上昇 |
2025 | -20% | トランプ関税ショック |



こうして見ると、「いつか必ずまた来る」と思えてきますよね。
FIRE設計には“暴落の想定”が不可欠
僕のFIRE設計では、以下のような前提で考えています:
- 配当収入(月20万円)+副収入(月10万円)で生活費をまかなう設計
- 取り崩す資産の中心はオルカン(成長枠)だが、暴落時は“売らない”
- そのために、配当ETF(VYMやSCHD)で安定収入を得る仕組みを構築予定
ここで大事なのは、「売らない工夫」=精神的安定に直結するという点です。
暴落しても毎月配当が入ってくるというだけで、心の余裕が全然違います。
50歳までは、暴落に耐えながら“仕込みの時間”
現役時代は、暴落こそが“将来の含み益の種”になる期間です。
僕は「JUST KEEP BUYING」の精神で、暴落も買い増しのチャンスだと捉えています。



今は“育てる時期”。目先の下落に振り回されず、FIRE後に備えて仕込んでおきたいですね。
モンテカルロ法で“構造としての安心”を手に入れる
暴落は避けられません。でもそれに耐えうる設計をしておくことはできます。
僕は実際にモンテカルロシミュレーションを使って、FIRE後の資産計画を確認しました。
「平均4%で増える想定」ではなく、変動も織り込んだリアルな設計にしています。
気になる方は以下の記事もぜひチェックしてみてください。
→ FIRE設計に活きる!モンテカルロ法のやさしい解説はこちら
おわりに:20%下がるのは、当たり前。
投資の世界では、「暴落があるかも」じゃなくて「暴落は必ず来る」です。
だからこそ…
- 最初から“下がる前提”で設計しておく
- 下がっても売らない仕組みを用意しておく
- そして、FIRE後も続けられるスタイルを固めておく
これが僕の考える、「地味だけど確実なFIRE設計」です。



“備えることで、不安は小さくなる”。一緒に、地に足のついたFIREを目指していきましょう。
コメント