
株式投資がメインだけど、「債券ETFってどうなの?」と気になる方へ。今回は代表的なAGG(iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF)を紹介します。
目次
AGGの基本情報
- 運用会社:ブラックロック(iシェアーズ)
- ティッカー:AGG
- ベンチマーク:Bloomberg U.S. Aggregate Bond Index
- 純資産総額:約26兆円(2025年時点)
- 経費率:0.03%
- 分配利回り:3〜4%前後
- 上場市場:NYSE Arca
👉 世界最大の運用会社・ブラックロックが運用している安心感が大きいETFです。
株式ETFの「VOO」や「IVV」と並び、債券ETFの代表格といえます。
AGGの組入れ内容と特徴
AGGはアメリカの債券市場全体をカバーしています。構成のイメージは以下の通りです。
- 米国債:約40% → 最も安全性の高い資産
- MBS(住宅ローン担保証券):約25% → 住宅ローンをまとめた証券
- 社債:約25% → 民間企業が発行する債券
- 地方債・その他:約10%
つまり、「米国の債券市場を丸ごとパッケージ」しているのがAGG。
株式のオルカン(全世界株式)に近い発想ですね。
値動きの特徴とリスク
- 株式との相関が低い
→ 株が下がったときに債券が下がりにくい傾向 - 金利上昇に弱い
→ 2022年の急激な利上げ時にはAGGも下落しました - 安定性が魅力
→ 株式ETFのように大きく増えることはないが、暴落時のダメージを和らげる役割
つまり「短期的な成長」よりも守りの資産としての性質が強いです。
メリットとデメリット
メリット
- 米国債から社債まで幅広く分散
- 経費率が格安(0.03%)
- 株式ETFと組み合わせることでリスク分散できる
- 米ドル建て資産として、円安局面ではクッションにもなる
デメリット
- 株式のような成長性は期待できない
- インフレに弱く、実質利回りが目減りする可能性
- 為替リスクがある(円建てで見ると価格変動が大きい)
- 配当金(利息)はあるが、増配期待は薄い
他の債券ETFとの比較
AGGは「総合型」ですが、他にもいくつか有名な債券ETFがあります。
- BND(バンガード・米国トータル債券市場ETF)
→ 中身はほぼAGGと同じ。経費率0.03%、純資産は約14兆円。 - TLT(iシェアーズ米国20年超国債ETF)
→ 長期国債のみ。金利変動に敏感で値動きは大きい。 - SHY(iシェアーズ米国1-3年国債ETF)
→ 短期国債のみ。利回りは低いが値動きが安定。
👉 AGGは「広くバランスよく持ちたい人」向け。
逆に「値動きのリスクをもっと取りたい」「短期債でより安定を求めたい」人は、他ETFも選択肢になります。
FIREとの関係性
FIREを目指すときに債券ETFをどう使うかは、人それぞれ考えが分かれます。
- 株式100%派:「長期では株式が最強。債券は不要」
- 債券も組み合わせる派:「暴落で資産が半分になるのは耐えられない。安定感が欲しい」
僕自身は株式ETFを中心にしていますが、「リスクを抑えつつFIRE後の生活を安定させたい」人にはAGGのようなETFも有効だと思います。
特にFIRE後は、毎月の生活費を投資収入でまかなうことになります。
そのときに「株式だけだと暴落が怖い」という方にとって、AGGのような守りの資産は心の支えになりやすいです。
まとめ
- AGGは米国債券市場全体をまるっと買えるETF
- 成長性は乏しいが、安定感とリスク分散に強み
- 経費率が安く、長期投資のサブ資産に向く
- FIREや長期運用において「守りのパーツ」として検討する価値あり



攻め(株式)と守り(債券)のバランス、自分に合うスタイルを見つけていきたいですね。
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